第18回ヴィクトリアマイル(14日、東京)の追い切りが10日、東西のトレセンで行われた。昨年のマイルCS3着以来の復帰戦となるソダシの万全の調整過程を玉木宏征記者が「見た」。
真っ白な馬体がまぶしいほどの輝きを放っていた。ソダシの最終追い切りは栗東・坂路を単走。最後まで全身を弾ませ、52秒5―11秒9で力強いフットワークで堂々と駆け抜けた。見守った須貝調教師は「何も言うことない。想定通りにきた。今日も追わずにあの時計。よっぽど今、具合がいいんだと思う」と満面の笑みで状態の良さをアピールした。
半年ぶりの実戦。ここまで間隔が空いたのは、4か月ぶりだった21年の桜花賞以来だ。当時と同じように約2か月も在厩と入念な調整。ただ、今回は長い距離を乗れるCWコースでの追い切りを4本も消化してきた。「精神的にかなり大人になった」。そう満足そうに口にする須貝師の手応えが、より負荷のかかるメニューを選択した調教過程に表れている。
細心の注意も払っている。最終追い切りを託したのは酒井。いつも調教をつける北村助手ではなかった。普段から厩舎の調教を手伝っているとはいえ、馬上で姿を確認した時は驚いた。トレーナーは「上手だし、仮に時計が出たとしても、(助手より)10キロぐらい軽いから」とニヤリ。もちろん、脚元を考えれば鞍上が軽いに越したことはないし、オーバーワークを避けて本番を迎えられるメリットもある。
新相棒はレーン 新たに鞍上にレーンを迎えての復帰戦。2週前追い切りで感触も確認してもらった。「『乗れて幸せ。乗りやすくてベリーグッド』と言っていた。今までのレースも入念に見てくれているし、感じたままに乗ってくれれば」。須貝師の言葉からは常に余裕が感じられ、追い切り後に訪れた厩舎では担当の今浪厩務員から穏やかな表情で「いつもと変わらないよ」と聞いた。仕上がりは万全。強い白毛の女王がターフに戻ってくる。(玉木 宏征)
スポーツ報知
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