日本(FIFAランキング23位)は14日、大阪・パナソニックスタジアム吹田でチュニジア(同35位)とのキリン杯決勝を戦う。けがの影響で欠場が続いていた守備の柱、DF冨安健洋(23=アーセナル)がチュニジア戦に出場する可能性が出てきた。前日11日に全体練習に合流。一夜明け、出場に問題がない状態にあると述べた。アーセナルでプレーしている右サイドバック(SB)をこなす可能性も出てきた。

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守備の要の1人、冨安が復帰する可能性が出てきた。11日から全体練習に復帰。2日連続でフルメニューを軽快に消化した。ハーフコートでのミニゲームではもう1人の守備の要、DF吉田主将とセンターバック(CB)でコンビを組んだ。「もちろん森保さんの判断。僕は練習に入っても問題はなかった。準備するだけ」と、実戦復帰できるという手ごたえを口にした。

全体練習後には、居残りでFW古橋らのシュート練習に加わった。冨安はMF伊東とともに右サイドからクロスを上げる役を務めた。アーセナルでは右SBの主力としてプレー。日本代表でも、世界基準の力を示しつつある右SBでのプレーも想定しているようだ。

不動のCBだった冨安の、右SBで起用は、DF板倉がW杯アジア最終予選からCBで高いパフォーマンスを見せていることが大きい。ブラジル戦でもFWネイマールらを相手に奮闘。右SBは主力のDF酒井が負傷で今回は招集外だが、ブラジル戦では右SBでDF長友が存在感を示した。大型左SBのDF伊藤も期待されており、守備陣全体の充実が、冨安の可能性も広げることにつながっている。

復帰できれば、日本代表では、昨年11月のアジア最終予選オマーン戦以来となる。強度の高いプレミアリーグで1、2月に両ふくらはぎ、5月には右太もも裏を痛めた。「みんなと同じ時間を過ごし、スタッフと意思疎通もする」と、代表活動を通して治療とともに、コミュニケーションを深めている。

指揮官は起用は慎重に決めるとしており、無理をさせない判断も考えられる。ただ、本大会まで残された海外組の参加できる国際Aマッチは、残り3試合しかない。手応えが大きい今回の守備陣に冨安を加えて実戦をこなすことが、W杯に向け、大きな上積みになるのは間違いない。

【岡崎悠利】