2020年04月03日13時29分
【パリAFP=時事】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大防止のため封鎖措置が取られているフランスで、著名シェフらがさまざまな方法を使い、人々の陰鬱(いんうつ)な日々を明るくしようとしている。(写真はシェフのシリル・リニャックさん)
パリのビストロ「オ・トワ・プレジドン」のシェフ、エリク・デュケンヌさんは、エリゼ宮(大統領府)のキッチンでチームリーダーを務めたこともある。デュケンヌさんは閉店した店で、医療従事者らのために調理。パック詰めされた料理は病院に届けられた。
シリル・リニャックさんは、テレビのゴールデンタイムの新番組 「キッチンに集まれ(仮訳)」で、自宅からTシャツ姿で食事を作る。番組は、今回の国の緊急事態時における日常の料理と人々の苦悩に焦点を当てたもの。リニャックさんはAFPに対し、新型ウイルスによる危機で、シェフたちは「キッチンでの振る舞いをがらりと変える」ことができたと語った。「戸棚と冷蔵庫にあるものだけを使って調理することで、人々の暮らしをよりよくできることはとても面白い」
■「難なくできる」料理を
同番組は、外出制限が続く限り継続するという。リニャックさんは、家庭で料理することがいかに簡単かつ手頃であるかを明らかにすることで、人々を助けたいと語る。
地中海沿岸のマルセイユでも、似たような試みがある。ミシュランで二つ星を獲得しているシェフ、アレクサンドル・マジアさんは、家に閉じこもっていても作れるレシピをソーシャルメディアに投稿した。
投稿されたレシピには、卵白を泡立てたり小麦粉をふるったりする手間なく「オムレツのように」作るチョコレートケーキや、キンカンを青リンゴに、カシューナッツを好きなナッツに置き換えた緑レンズ豆のサラダなどがある。「緑レンズ豆の扱いについての質問が350通も届いた」とマジアさんは語った。
ミシュランの三つ星を獲得しているクリストフ・バキさんもまた、皆の料理ををソーシャルメディアで手助けしている。「インスタグラムに載せるよう妻に説得された」とバキさんは言う。
市場の営業停止で、マトウダイやアスパラガスのような食材はほとんど入手できない。バキさんは代わりに、卵や小麦粉を使わず、ジャガイモを用いたガレットといった伝統料理を紹介したと語った。
「あるものを使う」とバキさん。「誰もが閉じ込められている中、われわれには手本となる義務がある」【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕
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April 03, 2020 at 11:29AM
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封鎖下の食生活に彩りを 仏著名シェフらが料理配達やレシピ公開:時事ドットコム - 時事通信
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