あぁ昨季のMVP右腕が…。阪神先発の村上頌樹投手(25)が序盤5失点の不調で敗れ、きょう22日にも首位を陥落する危機に立たされた。

決定打は2点ビハインドの3回。1死一、三塁から6番末包に中越え3ランを浴びた。東洋大時代の寮生活で同部屋となり、「部屋長」だった2学年先輩に痛打され0-5にされた。「甘かった。低めにしっかり投げ切ればよかった」と肩を落とした。プロ初対決は先輩に2安打3打点で完敗した。

5回でプロワーストの9安打を浴び、同タイの5失点。1点台だった防御率も2・03にはね上がった。自身3連敗で2勝4敗と黒星が2つ先行。床田との今季4度目の投げ合いで2勝2敗とされ、2位広島に0・5ゲーム差まで迫られた。

岡田彰布監督(66)も厳しい表情だ。「初球の入り方やな」。初回秋山、2回末包といずれも先頭打者に狙われたように初球を打たれ、それぞれ失点につながった。4月30日の対戦で秋山に先頭弾を浴びたのも初球だった。「自滅やろ」。坂本とのバッテリーについても「対策してないやろ? 対策してたら初球ボールとかで、様子見して入るやん」と指摘し、3回までに5失点の展開について「そらきついよ」と続けた。

攻撃陣も4番大山、5番ノイジーが無安打。「中軸が打たんから。1本でも出とったらいいけどお前、点が入れへんわな、あのへんが打たんと」と表情は厳しいままだった。チームはあと2試合でセ・リーグ通算1万試合に最速で到達する。順調にいけば23日の敵地広島戦がメモリアルゲーム。首位陥落で迎えたくはない。【中野椋】

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