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16歳の安楽宙斗、一発勝負のリード登り切り満点に近いスコアで完勝…パリ五輪切符 - 読売新聞オンライン

 スポーツクライミングのパリ五輪アジア予選は11日、ジャカルタでボルダーとリードによる複合の決勝が行われ、男子は16歳の安楽 宙斗そらと (千葉・八千代高)が合計199・7点で優勝し、初の五輪代表に決まった。緒方良行(B―PUMP)は4位、楢崎明智(日新火災)は5位だった。女子で東京五輪銀メダルの野中 生萌みほう は2位に終わり、優勝者に与えられる五輪出場権獲得はならなかった。伊藤ふたば(デンソー岩手)は3位、久米乃ノ華(TOKIOインカラミ)は7位。複合のパリ五輪出場枠は男女とも各国・地域2人まで。8月の世界選手権で男子の楢崎智亜、女子の森秋彩(茨城県連盟)が五輪代表を決めた。

 五輪出場が懸かる重圧に若い安楽は屈することなく、2位以下の選手を圧倒した。

 4種類の課題に挑むボルダーは出だしから3課題連続で、最初のトライで完登する「一撃」を決めた。第4課題は落下もあったが、最後はきっちり完登でまとめると、2位に約15点の差をつけてリードへ。一発勝負のリードは前半、バランスを崩しかける危ない場面もあったが、底力を発揮して頂上まで登り切り、五輪切符を手にした。

 終わってみれば、満点に近いスコアでの完勝。安定感が今夏からの成長を示していた。3位以内に入れば五輪出場が決まる8月の世界選手権では、得意のリードで本来の実力を出しきれず、4位に終わった。

 「やはり力が入っていたのかなと思う。決勝の雰囲気にうまく対応できなかったかな」と涙を流した安楽。今大会での雪辱を期すと、今季初参戦のワールドカップで、ボルダーに続きリードの年間総合王者に輝き、10月には杭州アジア大会の複合も制した。今月14日に17歳になる日本の新しいエースは満を持してパリ五輪に臨む。(大舘司)

  安楽宙斗 「五輪出場権を獲得できて、とても幸せ。パリで競技ができるのは楽しみ。応援してくれて感謝している」(時事)

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