
今大会最も注目を集める強打者、佐々木麟太郎選手をノーヒット。
クラーク記念国際高校は敗れたはしたものの、キャプテンでエースの新岡歩輝投手が『変幻自在のピッチング』を存分に発揮しました。
新岡投手は、8種類あるという多彩な変化球に加え、1球ごとに投げる腕の角度やプレートを踏む位置を変えてバッターに的を絞らせない巧みなピッチングが持ち味です。
その持ち味は甲子園でも光り、1回戦ではチーム打率が4割に迫る群馬の前橋商業打線に対して9回、121球を投げ抜き1失点で完投。チームを甲子園初勝利に導きました。
2回戦の相手は岩手の花巻東高校。
高校通算140本のホームランを打っている佐々木選手は1回戦で3打数3安打と評判どおりの活躍。新岡投手が佐々木選手をどう攻略するのか、注目が集まりました。
第1打席。
新岡投手は初球、プレートの三塁側を踏んでスリークオーターで変化球を投げると、2球目はプレートの一塁側を踏んでサイドスローで投げ込みました。
その後は自信のあるストレートを続け、最後は春のセンバツで敗れてから磨いてきたという、インコース低めのストレートで空振り三振を奪いました。
このあと、佐々木選手とは3打席対戦。
いずれの打席もランナーを置いた場面で迎えましたが、球威のあるストレートや多彩な変化球を繰り出してすべて内野ゴロに打ち取り、思うようなバッティングをさせませんでした。
試合後、佐々木選手は「自分の状態はよかったのですがいろんなところからボールを投げられたうえ、攻めたピッチングをされて最後まで苦しめられました。よい経験をさせてくれて感謝したいです」と話しました。
実は青森県出身の新岡投手、小学校と中学校時代に1度ずつ佐々木選手と対戦したことがあるそうです。
3度目の対戦となった今回。
新岡投手は「磨いてきたストレートを軸に佐々木選手と真っ向勝負して一度も打たれなかったので大きな自信になりました。この経験をいかしてプロ野球選手を目指して頑張ります」と力強く話しました。
甲子園で強く印象づけた『変幻自在のピッチング』。上のステージで2人がさらに成長して対戦するのが楽しみです。
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