エンゼルス大谷翔平投手(28)の2年連続オールスター選出が確実な情勢になった。今季8勝目を挙げたマーリンズ戦で自身5連勝を飾り、内容的にも3戦連続の2ケタ奪三振と文句なし。最激戦のDHファン投票より先に、先発投手での選出「当確」をともした。

   ◇   ◇   ◇

<解説>大谷のオールスター選出は揺るがないだろう。たとえDHとして最終ファン投票で落選しても、(1)選手間投票(2)大リーグ機構による選出(3)辞退者の代替選出、の3種類が残っている。

昨季の大谷は、DHとしてファン投票で、先発投手として選手間で選ばれた。今季はファン投票が1位でない可能性はあるが、選手間のトップ投票がファン投票と重なると次点が繰り上がる。最終投票ではアルバレスと同率で競っているだけに、可能性は高い。

投手としての出場は、この日の好投で可能性が高まった。奪三振などでリーグ10傑入り。規定投球回には2イニング満たないが、メジャーで重視されるWHIP(1回あたり許走者)も5位相当だ。昨年は選手間投票と機構の推薦の合計で、先発投手が8人選ばれている。近年重視される総合指標WAR(平均的な代替選手に比べ何勝を上積みできるか)は、打力も含めると4.3(ベースボールリファレンス版)でア・リーグ1位に立つ。

球宴は、ファンの夢をかなえるために始まった舞台だ。大谷は昨年、史上初めて投打二刀流で出場した。話題を集め、公式戦のルール改正にまで至った。TIME誌の表紙にまでなった逸材を、機構が放っておくはずはない。【大リーグ取材班】

◆オールスター最終投票 大リーグ公式ホームページ(https://www.mlb.com/all-star/ballot)から、日本含む全世界から投票可能。期間は米東部時間8日午後2時(日本時間9日午前3時)まで。投票回数は24時間内に1度のみ。24時間後に再投票可能。結果は8日午後7時(同9日午前8時)から、米ESPNの番組内で発表される。「決選投票」に勝った選手が、スタメン出場できる。