今回の総集編は、リノベーションの費用のことを考えると、ついつい後回しになりがちな「水まわり」。日々の暮らしの中で使用頻度が高い水まわりは、使い勝手がいいことが第一だけど、内装やインテリアにもこだわりたいものです。それぞれのお宅の個性が感じられる、キッチン、洗面所、トイレを紹介します。
家の中心にある個性的なキッチン
使う素材にこだわった、個性的なキッチンを3例紹介します。どれも機能性は重視していますが、インテリアとしてもすてきです。
一つ目は、ステンレスのキッチンです。このお宅の全体の雰囲気は、古い建具を使ったレトロな大正モダン。キッチンはその雰囲気を残しつつ、設備は最新にしたいとリクエストがあり、ステンレスのシステムキッチンをセレクトしました。暮らしやすさとインテリアがちょうどよくミックスされました。
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次は、人工大理石を使ったキッチン。建て売りの一戸建てをあえてリノベーションしたお宅で、黒のトーンでまとめたモダンな雰囲気です。シンクとコンロはセパレート（II型）で、レンジフードと収納が一体になった無駄のないつくりです。
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三つ目は、タイルを使ったキッチン。家にいるときはできるだけ家族4人が一緒にいられるようにと、広めのLDKが特徴。キッチンまでが一つの空間になっています。シンクやコンロは壁づけにし、レトロな雰囲気のタイルを貼りました。家のイメージを決めるような印象的なキッチンになりました。
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手洗いが楽しみになる洗面所
新型コロナウイルスの影響で手洗いが注目されていますが、こんな洗面所なら手洗いもしたくなります。
一つ目は、家自体はシンプルにして使う素材にこだわったお宅。洗面所はピンクの塗装壁とグリーンのタイルが印象的です。トイレも同様にこだわりがあり、タイルをヘリンボーン柄に貼っていておしゃれです。
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手洗いと言えば、お子さんがいるお宅で希望されるのは洗面台を二つ設置すること。この事例は、廊下を洗面スペースにして洗面台を二つにしたお宅です。広々として、2人のお子さんが余裕を持って朝の支度ができるようになりました。外出からの手洗いも、一人ひとりが広々と洗面台をゆっくり洗えます。
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ペットのための洗面台
犬のグルーミングがしやすいように、台を高めに、シンクは深めに設計した洗面台。シャワーも使えるようにし、シンクの隣にはシャンプーの後、犬の毛を乾かすスペースも作りました。
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ペットの亀のためのセカンドシンクを作ったこの方は、亀が沐浴（もくよく）できるようにし、洗面台下には亀の家を置きました。タイルは亀の甲羅をイメージしたヘキサゴン型を使っています。
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プライベート空間といえばトイレ
まずは、素材に機能があるものを使った事例です。メゾネットのコーポラティブハウスを必要なところだけ部分的にリノベーションしたお宅ですが、トイレは吸湿やニオイ吸着の効果があるタイルを、デザインとして取り入れました。
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＞＞記事はこちら「いいものは生かしながら、新しい家にする部分的リノベーション」
こちらは、ご主人のこだわりが詰まったトイレ。壁は桜ねずみ色で塗装し、照明もトイレでは使わないような雰囲気のあるものです。
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そして、「こんなことしてもいいんだ！」と思うような個性的なトイレを紹介します。小さいスペースだからこそ、遊び心があってもいいと思わせてくれました。
壁面の収納がユニークなトイレ。このお宅は、リビングや寝室の壁面収納が印象的で、美術館のようにディスプレーしています。トイレットペーパーもこんなふうに見せる収納にすると、まるでアートのようです。
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最後に、全面ビビッドなピンクに塗られたトイレ。他にもキッチンは黄色、寝室は赤に塗られ、家全体がまるでアーティストのアトリエのようなお宅です。毎日が楽しくなる、大胆な発想です。
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（構成・文 大橋史子）
PROFILE
石井健
「ブルースタジオ」執行役員
1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から600件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。また「賃貸アパート改修さくらアパートメント」(東京・経堂)で2014年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)、『MUJI 家について話そう』(部分監修)、『リノベーションでかなえる、自分らしい暮らしとインテリア LIFE in TOKYO』(監修)。
ブルースタジオへのリノベーションのご相談は、隔月開催のセミナーや、個別相談で承っています。
http://www.bluestudio.jp/
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October 14, 2020 at 08:32AM
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