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バウアーの絶叫に応えたDeNAド根性ドロー 捕手山本が一塁内野知野が外野守って乗り切った - サンスポ

味方の守備に足を引っ張られ、怒りをあらわにするバウアー。勝利への執念をみなぎらせた(撮影・荒木孝雄)

(セ・リーグ、DeNA2-2中日=延長十二回規定により引き分け、10回戦、DeNA6勝3敗1分、1日、横浜)まさに激高だった。DeNAのトレバー・バウアー投手(32)が六回、怒りを爆発させた。無死一塁から自らがバント処理に失敗し、ピンチを広げる。2死後、岡林の二塁への打球を起点に生まれた挟殺プレーで味方がアウトを奪えず満塁となると、大声で怒りをはき出した。

それでも打席に高橋周を迎えると初球にこの日最速、159キロの直球を投じた。158キロの速球でゴロに打ち取り、一塁までダッシュ。一塁手を制して自らベースを踏んだ。無失点で終えた後に何度も叫び、感情をあらわにした。

「あの回は、優勝するチームの野球ができていなかった。勝ちたいと思って投げているので、自分自身を含めて、あの状況に腹が立った」

試合後は冷静になって釈明した。毎回のように走者を背負いながら6回2失点。「(怒りの矛先は)特別に誰か、ではない」と自身を含めたチームに活を入れた。これで空気が変わった。

七回まで2安打に封じられたメヒアを攻め、八回に2点差を追い付いた。九回は1死満塁から柴田の痛烈な打球が遊直となり、飛び出していた三塁走者が憤死。仲間を鼓舞し続けたバウアーは「誰も諦めず、みんなが一つになった。九回は勝つに値する野球をしていた」と振り返った。

延長十一回に桑原が二盗の際に右ふくらはぎを痛めて交代。ベンチ入り最後の野手だった捕手登録の山本が一塁、内野手登録の知野が公式戦で初めて左翼を守るなど、執念のドローだった。八回以降に投げた5投手は完全リレーと好投し、本拠地でのデーゲームは今季12勝無敗2分け。三浦監督は「みんなで食らいついたことを明日につなげていく」と連敗ストップを誓った。(浜浦日向)

12回引き分け。最後の打者となった戸柱恭孝(中央)を慰めるDeNA・バウアー(左)と山崎康晃(右)=横浜スタジアム(撮影・荒木孝雄)

★戸柱を慰め…

激高してベンチ裏に下がったバウアーだが、すぐ落ち着きを取り戻しベンチで戦況を見守った。試合後の整列ではファンにあいさつした後、最後の打者になって悔しがる戸柱の背中をさする場面も。米大リーグ時代の2019年には8失点KOに怒りを爆発させ、マウンドから外野スタンドにボールを投げ入れる〝大遠投〟を演じた右腕。勝利への執念は人一倍だ。

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