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受け継がれる青春の味 九州共立大 共立キッチン 【食堂物語】 - 西日本新聞

 午前の授業終了を告げるチャイムが鳴り終わると学生が続々と訪れる。九州共立大(北九州市八幡西区)の学生食堂「共立キッチン」は、12月中旬にもかかわらず、汗ばむ熱気に包まれる。各自が思い思いの昼食を楽しむ中、目を引くのが名物の「ツイン」(税込み420円)だ。

 直径約23センチの皿にミートスパゲティと、カレーかハヤシライスが半分ずつ盛られ、その上に鶏の唐揚げをトッピングしたボリューム満点の逸品。スポーツ学部を擁する大学の学生たちの胃袋を満たしている。

 食べ方は人それぞれ。うどんを追加する運動部の男子学生もいれば、数人で分け合う女子学生もいる。懐かしい味を忘れられず、社会人になって訪れる卒業生もいるという。

 共立キッチンを営業する「九州宏和」(同区)によると、以前は一つ上の階にあった「おふくろ食堂」の人気メニューだったが、建物の改装工事で閉店したため、昨年9月からは共立キッチンで提供されている。少なくとも約25年前から出されており、名前の由来は食堂が入る自由ケ丘会館の別名「ツインホール」によるともいわれている。

 おふくろ食堂時代は、1日100食以上出る時もあった人気商品。縦23センチ、横32センチの皿を用いる大盛り(現在は提供中止)もあり、完食に挑む「ツインチャレンジ」も学生たちの間で行われていたという。

    ◇   ◇

 名物メニューの味は、時代や時期によって少しずつ変化しているのが特徴だ。共立キッチンの大野美子店長(64)は、休日にアスリート向けの食堂がある鹿屋体育大(鹿児島県鹿屋市)など他大学の味を研究。学生の声も聞きながら味をつくり上げている。

 たっぷりのタマネギで甘みを出しているカレーは、夏になると食欲増進のため少し辛くする。唐揚げも以前はニンニクとショウガを効かせた味だったが、あっさり食べられるように塩味に変えた。

 大野店長は「学生がモリモリ食べてくれるのはうれしいし、気持ちが良い。それだけに愛情を込めて作っています」と笑顔だ。

 スポーツ学部3年で陸上部に所属する座間味里奈さん(21)=八幡西区=にとって、ツインは「ご褒美飯」だ。「大会前は体重調整があるので、終わると『食べに行くぞー』となる料理」と話す。バスケットボール部で汗を流す同学部2年の大小田樹さん(19)=門司区=は、体づくりも兼ねて週1回は食べる。「一皿で大満足できる。ミートソースとカレーが交ざった部分が特においしい」と話し、ペロリと平らげた。

 実は提供場所変更後、ツインの注文数は減っているというが、根強いファンは健在だ。今後も「青春の味」として、多くの学生の記憶に刻まれていくのだろう。

▼九州共立大 共立キッチン 地域に開放されており、学生に限らず、誰でも利用できる。月-金曜と第1、3、5土曜日に開店し、営業時間は午前10時~午後5時半。午後0時15分~1時は学生でにぎわう。正門を入ってすぐの自由ケ丘会館1階に入居する。八幡西区自由ケ丘1-8。

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January 31, 2020 at 09:00AM
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